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花粉症は怖くない!発症予防と治療について

日本の国民病といわれている花粉症。
まだ花粉症になっていない方は、花粉症になったら大変だろうなと不安な気持ちになったことはないでしょうか?
花粉症は発症を予防することができます。
また発症しても治療によって症状を緩和、改善することができます。
花粉症のことを知って、いざという時でも前向きに対処できるようにしましょう!

1、なぜ花粉症になるの?

花粉症を発症するメカニズムは、簡単に説明すると花粉が鼻や目の粘膜に付着し、体が花粉を有害なものと認識して免疫システムが反応してくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどといった花粉症の症状が現れます。
花粉症を発生する確率は体質や遺伝、大気汚染の状態、食生活やストレス、花粉を浴びる量によっても変わってきます。

2、花粉症の発症を予防するには?

花粉症の発症を予防するために気を付けたいことを紹介します。

①できるだけ花粉に触れない
 花粉の多い時期(特に2~4月)は外出を控えたり、マスクや花粉対策メガネ帽子を着用するなどして
 対策をしましょう。
 またなるべく窓を開けない、洗濯ものを外に干さない、空気清浄機を活用することも効果的です。

②生活習慣を整えて免疫バランスを保つ
 十分な睡眠、バランスの良い食事で腸内環境を整える、ストレスをためないで健やかにいることが
 大切です。

③舌下免疫療法
 発症前から治療を開始することによって発症や重症化を抑える治療です。2~3年継続が必要で、
 発症前から始めると予防効果が高まる可能性があるとされています。気になる方はお医者さんに相談
 してみるといいでしょう。

3、食べ物を気を付けることでも発症予防や症状軽減につながる!

前述の通り、腸内環境を整える食生活でも発症を予防することができます。有効な食べ物と避けたい食べ物をいくつか紹介します。

 ①有効な食べ物

  • 乳製品を含む食品
    腸内環境を整え免疫力をアップします。毎日継続して取ると効果的です。
    例)納豆、キムチ、みそ、ヨーグルトなど
  • 食物繊維が豊富な食品
    腸内の善玉菌のエサになり腸内環境を整えます。
    例)ごぼう、玄米、さつまいも、海藻類など
  • 抗酸化作用のある食品
    活性酸素を減らし、炎症を抑える働きがあります。
    例)緑黄色野菜(にんじん、ブロッコリー、ホウレンソウなど)、トマト、ブルーベリー、柑橘類
  • EPA、DHAを含む魚類
    抗炎症作用があり、アレルギーの発症を抑える効果があります。
    例)さば、いわし、サンマなど
  • 甜茶、シソ、ミント
    これらに含まれるポリフェノールにはアレルギー抑制作用があるとされています。

 ②気を付けたい食べ物

  • 小麦
    イネ科の花粉症を持つ人が食べると症状が悪化する傾向があります。
  • メロン、スイカ
    口腔アレルギー症候群を引き起こすことがあります。
  • トマト
    スギ花粉症を持つ人にアレルギー症状を引き起こす可能性があります。
  • ジャガイモ、たまねぎ
    イネ科の花粉症を持つ人にアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
  • マメ科の豆類
    大豆・豆乳アレルギーを引き起こすことがあります。
  • 添加物の多い加工食品
    腸内環境を悪化させ免疫バランスを崩す可能性があります。
  • アルコール類(特にビール、赤ワイン)
    アレルギー反応を悪化させることがあります。
  • 高脂肪、高糖質の食品(スナック菓子、ジュース)
    体内の炎症を促進し、免疫力を低下させる可能性があります。

4、花粉症の治療の種類

花粉症を発症した場合、治療には主に症状を和らげる「対症療法」と、体質を改善する「免疫療法(根本治療)」があります。
主な治療方法を以下にまとめました。

 ①対症療法(症状を軽減する)

 以下のような薬を使用して症状を和らげます。

  • 抗ヒスタミン薬(くしゃみ、鼻水、かゆみを抑える)
  • ロイコトリエン受容体拮抗薬(鼻詰まりの改善)
  • ステロイド点鼻薬(強力な抗炎症作用、鼻づまりによく効く)
  • 点眼薬(目のかゆみ・充血に効果)

 ②免疫療法(根本治療)

 以下のような治療を行い花粉症を改善していきます。

  • 舌下免疫療法
    アレルゲン(スギ花粉など)を毎日舌の下に投与し体を慣らしていく治療法。
    治療期間:3~5年
    効果:症状が大幅に軽くなる、完治する人もいる
    対象:スギ花粉、ダニ
  • 皮下免疫療法(注射)
    定期的に病院でアレルゲンを注射する治療法。
    舌下免疫療法より通院回数が多いが重症例には有効。

 ③その他の治療、選択肢

  • レーザー治療
    鼻の粘膜を焼いて過剰反応を抑える、効果は一時的(1~2年)。
  • 鼻粘膜冷凍手術・高周波治療
    鼻粘膜の過敏性を下げる。保険適応あり。
  • 漢方薬
    小青竜湯などが使われることもある。
  • 食事療法、生活習慣改善
    主に腸内環境の改善。

5、対症療法には初期療法が効果的!

対症療法を行っている方は花粉が飛び始める前、もしくは飛び始めと同時に治療を開始するのが効果的です。まだ症状が出ていなくても薬を飲むの?と思うと思いますが、これは「初期療法(予防的治療)」と呼ばれ非常に有効です。
テレビなどで飛散の情報を得たら治療を始める準備をしましょう。
クリニックによってはそろそろ来院してくださいといった案内を送ってくれるところもあります。
毎年のことなのでスケジュールに組んでおくと良いですね。

 ①初期療法のメリット

初期療法を行うことによって、

・花粉症の発症を遅らせることができる
・発症しても症状を軽くすることができる
・薬の効果が出やすい
・薬の量を減らせる


といったメリットがあります。

症状が出てから薬を飲み始めると効果が出るのが遅くなってしまい症状に苦しんでしまう場合があります。症状を和らげるためにも早めに治療を始めましょう。
治療開始時期の目安は花粉が飛び始める1~2週間前です。

 ②初期療法の開始時期(目安)

  • スギ花粉
    飛散時期    :2月上旬(早い年は1月下旬から)
    初期療法開始時期:1月中旬
  • ヒノキ花粉
    飛散時期    :3月上旬
    初期療法開始時期:3月中旬
  • イネ科(カモガヤなど)
    飛散時期    :4月下旬
    初期療法開始時期:4月中旬
  • ブタクサ(キク科)
    飛散時期    :8月上旬
    初期療法開始時期:7月下旬
  • ヨモギ
    飛散時期    :8月上旬
    初期療法開始時期:7月下旬

6、まとめ

花粉症の発症を予防する方法、花粉症発症後の効果的な治療方法を紹介しました。
毎年花粉症に苦しんでいる方はぜひ初期療法も試してみてはいかがでしょうか。
毎年の飛散時期や量は地域や気象条件によって変わってくるので、花粉予測をチェックして早めに医療機関を受診してくださいね。

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